なんだかものすごい厳めしい名前の喫茶店に見えるが、これはコーヒーでおなじみのあの地名・「ぶらじる」と読む。ちなみに店の看板にはていねいにルビがふってある。
古書と出版社の街・神保町。この街には、お目当ての本をゲットした人がふらりとその本片手に訪れ、コーヒー片手にそれを読んでいるような、ゆっくりした時間の流れる喫茶店が多いことで有名だ。
そりゃあもう、本好きでしかも雰囲気のある喫茶店好きの私が、神保町に行く度に「ああここ寄りたい」「今度来た時はここでお茶しよう」と指をくわえて泣く泣く店を素通りする程に。
(諸事情により神保町には良く行くのだが、お茶をしていくヒマがない。せいぜい「椿屋珈琲店」で新作コーヒーを買って帰る程度。そこのコーヒーも好きなんだけどね!)
で。
そこまで余裕があったわけではなかったのだが、神保町ブックフェスタの時に、わずかな隙間時間を狙ってここに飛び込んでみた。
店内本当に落ち着きのある、セピアと焦げ茶とオレンジ・茶系統の色で統一したような、なんつーか飴色な空間。タバコは吸わないが禁煙席が空いてなかったため、喫煙席に座ったのだが、ゆあーんゆよーんと漂うタバコの煙がなんともまぁ不思議空間を演出していることよ。コーヒーの匂いとタバコの煙の匂いが相まって、なんか隣のお客さんから狐シッポが生えていても不思議はなさそうな感じ。これでちょびヒゲにギャルソンスタイルで老眼鏡完備の「こいつただモンじゃねぇ」オーラを放つマスターとかがグラス磨いてたらもうなんか色々と完璧だったんだが、残念ながら優しそうなおねーさんとかが忙しそうに仕事していました。
コーヒーを頼もうかと思ったけれども思い直して、オーダーはアールグレイとレアチーズケーキ。何故だろうここの紅茶の湯気が半端ない。写真にもちょっと映ってるけどなんでか湯気立ちが半端ない。実際あつあつです。香りがとてもよい。
まあ実際紅茶ってあつあつでいれなければいけないらしい(お茶は80度くらいが適温だが、紅茶はきんきんに沸騰させたお湯が基本と、喫茶店の専門学校を出た母親談)から、セオリーを忠実に守るよい喫茶店、ということなんだろう。
ちょろりとついてきたミルク、多分コーヒーフレッシュの類いなんだろうと思うけれど、これのクリーミーさにやられました。うーまーしー。
ミルキーでなければミルクティじゃない派の私としては大満足です。もういっそ生クリームを投入すべきなのだろうか私は。
そしてレアチーズケーキが絶品!
私が大好きな感じのレアチーズケーキという感じで、これだよこれ! とシェフを呼んで握手をしたいぐらいに私好みな味でした。
具体的に言うとレアチーズ部分×タルトというシンプルスタイルで、タルト部分が固めのクッキー生地を砕いて敷き詰めたような、ぼりぼりさくさくな歯ごたえのタルトで、レアチーズ部分が甘さよりも幾分すっぱさ先行、ふわふわとろり、ではなくしっかりねっちょりみたいな固めの生地で、断じてスポンジなど軟弱ものは間に挟みませんな感じ。勿論ブルーベリーソースとかそういったものには頼りません! みたいな。
もう絶対近いうちにこのケーキだけ食べに行きたくなる、そんな味(←ただしこれは私限定)
もう大満足!
ケーキセット800円は無難な値段だと思うし、そこそこ人気店ではあるけどそこまで混雑はしないっぽいので、今度はコーヒーを飲みにここに来てみようかと思う。
茶房 神田伯剌西爾
【住所】東京都神田神保町1-7 小宮山ビルB1階
【最寄り駅】神保町駅
【電話番号】 03-3291-2013
【営業時間】11:00〜21:00 日・祝11:00〜19:00 基本的に無休
【ホームページ】
http://brazil.nobody.jp/
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